鼻をほじると「アルツハイマー型認知症」が高まることが判明…ウイルスが“脳に入り込む”メカニズムの「意外な盲点」

ジェットコースターで結石を出す、うんちを移植してガンや認知症を治す、万引きや虐待の時に活性化する脳の部位がある…。こうした研究は実際に存在するものです。

そして、最先端の研究分野ではこのほかにも身体や病気について次々と新しい事実が明らかになっています。そんな“人体の話”をまとめたのが『ウソみたいな人体の話を大学の先生に解説してもらいました』。

書影『ウソみたいな人体の話を大学の先生に解説してもらいました』

Xのフォロワー22万越えの大人気ニュースサイト「ナゾロジー」の協力のもと、岡山大学大学院教授の中尾篤典氏と脳神経科学者の毛内拡氏が解説します。(※本記事は同書の一部を抜粋・編集したものです。)

鼻をほじると認知症になる

子供の頃、鼻をほじっていると、病気になるからやめなさいと注意されることがよくありましたが、最近「鼻から入った細菌が原因でアルツハイマー型認知症になる」という研究結果が発表され、注目を浴びています。

認知症の中で最も多いタイプのアルツハイマー型認知症は、認知症の約半数を占めるといわれ、脳の神経細胞が通常よりも早く減ってしまうことで認知機能が徐々に低下していく病気です。

 

物忘れや時間・場所がわからなくなるなどの症状から始まり、悪化すると暴力や家庭崩壊にもつながりかねません。

アルツハイマー型認知症に感染症が関わっている可能性は以前から指摘されており、患者の脳にヘルペスウイルスが多く見られたとか、いわゆるカビのような真菌感染が見られたとかいう報告はこれまでもありました。

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