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Feb 4, 2023
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カテゴリ:投資本書評
 さて今日は株式投資本オールタイムベスト135位





反脆弱性(ナシーム・ニコラス・タレブ著、2017年、ダイヤモンド社)










 の第9弾です。







 今日は、第7章 浅はかな干渉-医原病 から。










 ​
​ 
先延ばしの妙ーフェビアン戦略



 ラテン語には、「ゆっくりと急げ」という表現がある。わざと遅らせる行為を尊重していたのは古代ローマの人々だけではない。中国の思想家である老子は、「無為」という原理を掲げた。これは、”何もすることなく成し遂げる”ことを意味する。



 ほとんどの人々が理解していないことだが、先延ばしは、物事を自然の成り行きに任せ、反脆さを働かせる、人間の本能的な防衛手段なのだ。これは、何らかの生態的で自然主義的な知恵から生まれるもので、必ずしも悪いものではない。











 タレブには、「世の中のほとんどの人が見逃していて言語化出来ない領域を分かりやすく可視化する。」特別な才能がありますが、この先延ばしの話も実にいいです。続きを見ていきましょう。







 ​
 先延ばしのメリットは医療行為にも当てはまる。自然のほうが科学者よりも間違いを犯しにくいという不都合な真実を考えれば、先延ばしによって自然に仕事を任せ、医療ミスから身を守ることができる。



 「不合理」について研究する心理学者や経済学者たちは、人間には生命の危険がないときだけ先延ばしにする本能があることに気付いていない。私だって、ライオンが部屋に入ってきたり、隣の家の書斎で火事が起きたりしたら、ぐずぐずなんてしない。重傷を負ったら治療を先延ばしにしたりしない。先延ばしにするのは、不自然な仕事や治療だ。



 私はかつて、腰にケガを負ったとき、脊髄の手術を先送りしつづけたことがあった。アルプス山脈でハイキング休暇を取り、ウェイト・リフティングを繰り返しているうち、腰の痛みは完治してしまった。



 なのに、心理学者や経済学者たちは、選択的手術を先延ばしにしてリスクをなるべく抑えようという、私の自然主義的な本能(内なるたわごと発見器)を殺そうとする。それは人体の反脆さに対する冒涜だ。先延ばしは、人間の自然な意思が、やる気の低下という形で発した声なのだ。










 このタレブの「先延ばしのメリット」の話は深いですね。






 ところで、我々投資家は主力で勝負している銘柄Aに悪材料が出ると嫌気がさして売り払って次の銘柄Bに乗り換えるという投資行動を良く取ります。ところが時が流れてみると、Aは一時的な悪材料を乗り越えて株価がグングンと上昇し、一方のBはひたすらヨコヨコ、なんだったら「微減香りのヘアカラー」なんてことは実に頻繁にあります。







 前世紀の大投資家 ​ジョン・テンプルトン​ も、




 今の資産よりもはるかに割安のものに買い替えるのでなければ、その資産を売ってはならない。。。​株式をある銘柄から別の銘柄へと乗り換える場合、後者が前者よりも5割以上価値が高いのでなければ、ペイしない。​





 と述べています。







 既に主力で勝負しているような銘柄であれば数多くの魅力があるはずであり、そこから5割以上も価値が高い次の銘柄などそうそう見つかるものではありません。







 そう考えると、よほどの確信がない限り、一度組んだポートフォリオは大幅な組み換えはせずに少しくらいのネガティブな情報は受け流して様子を見る、つまり判断を先延ばしにする、ことには大きな意味があります。







 またアクティブ投資家がインデックスに負ける要因の1つが「ポートフォリオの回転率の高さに伴う余計な売買手数料・スリッページや税金」によるものなので、これらを避けられるという副次的なメリットもあります。







 今回のタレブの、
先延ばしの妙ーフェビアン戦略 の話は実に勉強になりました。「増税以外は何もしない」ことで有名な「検討使」こと岸田総理も、もしかすると忠実にこの戦略を実行しているだけかもしれないですね。(笑)





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Last updated  Feb 4, 2023 01:21:56 PM
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