令和4年1月12日
財務省
令和3年11月中 国際収支状況（速報）の概要
Ⅰ経常収支
| 金額 | 前年同月比 | ||||
|---|---|---|---|---|---|
| 貿易・サービス収支 | ▲6,454億円 | ▲1兆882億円 | (赤字転化) | ||
| 貿易収支 | ▲4,313億円 | ▲1兆387億円 | (赤字転化) | ||
| 輸出 | 7兆4,458億円 | ＋1兆4,011億円 | (＋23.2％増加) | ||
| 輸入 | 7兆8,771億円 | ＋2兆4,398億円 | (＋44.9％増加) | ||
| サービス収支 | ▲2,142億円 | ▲496億円 | (赤字幅拡大) | ||
| 第一次所得収支 | 1兆7,907億円 | ＋2,244億円 | (黒字幅拡大) | ||
| 第二次所得収支 | ▲2,480億円 | ＋289億円 | (赤字幅縮小) | ||
| 経常収支 | 8,973億円 | ▲8,350億円 | (黒字幅縮小) | ||
「経常収支」は、「貿易収支」が赤字に転化したこと等から、黒字幅を縮小した。
１．貿易・サービス収支：▲6,454億円の赤字（前年同月比▲1兆882億円赤字転化）
「貿易収支」が赤字に転化したこと等から、「貿易・サービス収支」は赤字に転化した。
(1) 貿易収支：▲4,313億円の赤字（前年同月比▲1兆387億円赤字転化）
輸入額の増加が輸出額の増加を上回ったことから、「貿易収支」は赤字に転化した。
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輸出：7兆4,458億円（前年同月比＋1兆4,011億円［＋23.2％］増加、9か月連続の増加）
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輸入：7兆8,771億円（前年同月比＋2兆4,398億円［＋44.9％］増加、10か月連続の増加）
［参考１］令和3年11月分貿易統計（通関ベース：財務省関税局12月24日付公表）
(1) 輸出：7兆3,671億円（確報値：前年同月比＋1兆2,540億円［＋20.5％］増加、数量：同＋4.7％増加、価格：同＋15.1％増加）
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「商品別」では、鉄鋼（同＋1,747億円［＋87.8％]、数量：同＋18.5％）、半導体等製造装置（同＋944億円［＋44.7％] 、数量：同＋13.5％）、半導体等電子部品（同＋756億円［＋20.8％]）等が増加。
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「主要地域別」では、対アジア（同＋8,518億円［＋24.7％］）等が増加。
(2) 輸入：8兆3,227億円（9桁速報値：前年同月比＋2兆5,356億円［＋43.8％］増加、数量：同＋6.1％増加、価格：同＋35.6％増加）
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「商品別」では、原粗油（同＋4,062億円［＋129.2％］、数量：同＋8.6％）、液化天然ガス（同＋2,857億円［＋136.1％]、数量：同▲2.6％）、石炭（同＋2,495億円［＋195.0％]、数量：同＋13.6％）等が増加。
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「主要地域別」では、対アジア（同＋7,691億円［＋24.4％］）、中東（同＋5,119億円［＋134.6％］）等が増加。
［参考２］原油価格（価格は石油連盟資料による、前年同月比は財務省で算出）
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ドルベース：82.07米ドル／バレル（前年同月比＋94.0％）
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円ベース：58,825円／キロリットル（前年同月比＋111.1％）
(2) サービス収支：▲2,142億円の赤字（前年同月比▲496億円赤字幅拡大）
「輸送収支」が赤字幅を拡大したこと等から、「サービス収支」は赤字幅を拡大した。
［参考３］訪日外国人旅行者数（11月）：20,700人（前年同月比▲63.5％）
出国日本人数（11月）：51,800人（前年同月比＋68.7％）
（出典：日本政府観光局(JNTO)）
２．第一次所得収支：1兆7,907億円の黒字（前年同月比＋2,244億円黒字幅拡大）
「証券投資収益」が黒字幅を拡大したこと等から、「第一次所得収支」は黒字幅を拡大した。
Ⅱ金融収支
| 11月 | 前月 | ||
|---|---|---|---|
| 直接投資 | 1兆857億円 | 2,993億円 | |
| 証券投資 | ▲6兆5,384億円 | ▲6兆6,316億円 | |
| 株式・投資ファンド持分 | ▲2,819億円 | ▲2兆2,118億円 | |
| 中長期債 | ▲3兆1,925億円 | 9,061億円 | |
| 短期債 | ▲3兆640億円 | ▲5兆3,259億円 | |
| 金融派生商品 | 3,693億円 | 753億円 | |
| その他投資 | 4兆7,527億円 | 5兆2,994億円 | |
| 外貨準備 | 5,492億円 | 780億円 | |
| 金融収支 | 2,185億円 | ▲8,796億円 | |
「その他投資」において純資産が増加したこと等から、「金融収支」は純資産が2,185億円増加した。
１．金融収支・資産（居住者による投資）
(1) 対外直接投資：1兆3,744億円の資産増
本邦企業による海外企業の買収等がみられ、資産増（実行超）となった。
(2) 対外株式・投資ファンド持分投資：▲3,596億円の資産減
信託銀行（信託勘定）が売り越しとなったこと等から、資産減（処分超）となった。
(3) 対外中長期債投資：▲2,856億円の資産減
銀行等（銀行勘定）が売り越しとなったこと等から、資産減（処分超）となった。
２．金融収支・負債（非居住者からの投資）
(1) 対内直接投資：2,887億円の負債増
海外親会社による本邦企業への出資等がみられ、負債増（実行超）となった。
(2) 対内株式・投資ファンド持分投資：▲777億円の負債減
銀行業等の業種において売り越しとなったことから、負債減（処分超）となった。
(3) 対内中長期債投資：2兆9,070億円の負債増
中長期国債が買い越しとなったこと等から、負債増（取得超）となった。
［参考４］ドル・円相場（インターバンク直物相場・東京市場中心値の月中平均レート）
114.13円／米ドル（前年同月：104.40円／米ドル、前年同月比9.3％の円安）
ユーロ・円相場（インターバンク直物相場・東京市場17：00現在レートの月中平均レート）
130.17円／ユーロ（前年同月：123.56円／ユーロ、前年同月比5.3％の円安）
関連リンク
- （参考1）国際収支の推移表
- （参考2）季節調整済 国際収支の推移表