オーストラリアの大手ETF運用会社BetaSharesは13日、暗号資産(仮想通貨)業界関連のETFが間もなくオーストラリア証券取引所(ASX)に上場、発売されると発表した。

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(画像=月刊暗号資産)

「BetaShares Crypto Innovators ETF(CRYP)」は、12日に米国で承認されたVolt Equityの暗号資産業界関連ETFの仕組みと同じ形態を取っている。米暗号資産取引所Coinbase(コインベース)、ビットコインを最も保有するインテリジェンス企業MicroStrategy(マイクロストラテジー)、マイニング企業のRiot Blockchainなどの米上場企業の株式をポートフォリオとして組み入れている。使用する指数は、米Bitwiseが提供する「Bitwise Crypto Industry Innovators Index」だ。

BetaSharesは、「CRYPは急速に台頭してきた暗号資産の最前線に位置するグローバル企業のポートフォリオへのエクスポージャーを投資家に提供します。インデックスは、純然たる暗号資産企業、バランスシートの75%が暗号資産で占められている企業、暗号資産に特化したビジネスを行っている企業などです」と説明している。

オーストラリアでは暗号資産業界関連のETFやビットコイン運用のETFは実現されていないが、VanEckやBetaSharesが現在申請中だ。5月にはビットコイン(BTC)ETFが年内にもローンチする可能性があると報じられていた。

米国では暗号資産業界関連のETFはすでに承認された。次は現物のETFの承認がされるとの見方が非常に強い。

米暗号資産投資企業Bitwise Asset Managementは14日、現物の暗号資産ビットコインに連動するETFの申請をSEC(証券取引委員会)に提出した。Biteiseは米国で複数の暗号資産投資信託を提供する大手暗号資産投資企業であり、運用資産は1,500億円を超える。

このETFはニューヨーク証券取引所のArca取引所への上場を目指すもので、コインベースやクラーケン、FTX、Binance(バイナンス)などのビットコイン現物市場を参考とするCME(シカゴマーカンタイル取引所)のビットコイン指数をベースにするという。

Bitwiseは2019年にも現粒ETFの申請を試みたが実現には至らなかった。

一方、同社は今年、業界のイノベーター企業の株価パフォーマンスを反映させるETF「Bitwise Crypto Industry Innovators ETF」をナスダックに上場させた。現在、ビットコイン先物運用のETFも申請中だ。

SECは現在VanEckやSkyBridge、Fidelityなど10以上のビットコインETF(現物および先物ETF)を審査しているが、先物ETFのほうが先に承認される見込みがあるとみられている。

暗号資産ETFが次々と承認されれば暗号資産の価格は上がると見られ投資家たちに歓迎のムードが高まっている。(提供:月刊暗号資産