「子どもが通う中学校のPTAの役員を決める選出会で『学年委員長』という役職に立候補したのですが、進行役の本部役員から心ない言葉を投げつけられ、結果的に立候補を断念。かなり不快な思い味わったため、PTAを退会しました」
と語るのは、金森美香さん(42歳・仮名・会社員、以下同じ)。昨年4月、夫の転勤に伴い首都圏から関西地方に引っ越し、お子さんが地元の公立中学校に入学。PTAに入会し、保護者の親睦会などを企画・運営する「学年委員」という役職を担当しました。
同年秋、次年度のPTA役員を決める選出会で、学年委員を取りまとめる学年委員長に立候補した金森さん。しかし、選出会の席で、信じられない事件が起こります。
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PTA活動は、昨年度と同じことをやればいい
保護者と教職員が協力しあって学校運営に携わり、子どもたちのすこやかな育ちや教育環境をサポートする団体として位置づけられているPTA。
社会教育法第三章第十条で規定される「社会教育関係団体」であり、自主・自立的に運営を行う「入退会自由の任意団体」です。
毎年秋から冬の時期は、次年度の執行部役員を決める「選出会」が行われるPTAが多く存在します。
ある程度の負担を伴うPTA執行部役員は、共働きや核家族の増加など社会的背景の変化も手伝い、なり手が少ないのが現状。時と場合に応じて「くじ引き制」を導入するPTAも少なくありませんが、そんな中でも、
・ 子どもたちのために、今自分ができるPTA活動をしたい。
・ これまでの活動経験をふまえ、時代に合わせてPTA活動の効率化、適正化を図っていきたい。
など、ポジティブな気持ちで執行部役員に立候補する会員がいるのも事実です。