「速く走る人が偉いわけじゃない」、 オリンピアン横田真人が目指す「スポーツ」の新しい“カタチ” 

陸上中距離界の「草分け」的存在

去年12月の日本選手権10000mで、18年ぶりの日本新記録とともにオリンピック代表内定を決めた新谷仁美選手(積水化学)。一度は引退するも、2018年に競技復帰し、記憶に残る活躍を見せている。

オリンピック出場の最初の一歩となる今回の彼女の競技復帰と活躍。その道のりを支えたのが、コーチの横田真人さんだ。

横田さんは、自身も2012年のロンドンオリンピックで男子800mに出場したオリンピアン。この種目での出場は実に44年ぶりの快挙だった。長年日本の男子中距離界を引っ張ってきた、まさに「草分け」的な存在だ。

引退後、2020年にはトップアスリートの育成を目的としたクラブチーム「TWOLAPS TRACK CLUB」を立ち上げ、現在は代表兼コーチを務めている。新谷選手をはじめとしたエリートランナーの育成に心血を注ぐ様子はすでに報道されている通りだが、横田さんは今、コーチングとは異なる新しい「挑戦」にも取り組んでいる。

今、注目を集める横田さんの「もう1つ」の顔に迫った。

新谷仁美選手を指導する横田真人さん(撮影 Hideaki Iwakuni)
【プロフィール】
横田真人(よこた・まさと)
1987年生まれ。東京都出身。立教池袋高→慶應義塾大学。現役時代は富士通陸上競技部に所属。男子800m元日本記録保持者であり、2012年ロンドンオリンピック出場。日本選手権では6回の優勝経験を持つ。2016年に現役引退後、2017年4月NIKE TOKYO TCコーチに就任。2020年1月、トップアスリートにコーチングを行うTWOLAPS TCを立ち上げる。米国公認会計士の資格を持ち、スポーツに関連した様々なビジネスを手がけるなど、経営者としても活躍。
 

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