一見堅調そうな日本市場:4月19日(月)前場

一見堅調そうな日本市場:4月19日(月)前場

日経平均株価 ¥29,748(¥64)

朝寄りから押したにもかかわらず、海外勢の買い先行か!?

前場の相場概況

週末の米国市場はダウが上値を追って、NASDAQはほぼ横ばいの展開だったが、日経平均は寄り付きGDから決算期待の買いが先行した前場。だが、決算期待での買いは日経平均¥30,000の根拠に乏しい動きであると同時に、現在の株式市場を取り巻く情勢を無視した無理筋のように見える。

週末のニュース、そして週明けの株高に材料は乏しく、前場の値動きは単純に決算期待の買いとみられる。だが、この局面ではいたずらに買いポジションを持って決算を迎えることは、無謀と個人的には判断している。

なので、できる限り(勝負銘柄以外)は、ポジションを落とし、急落局面に備えるべきと判断している。

米中関係が緊張するなかで、アルケゴス問題に端を発したファミリーオフィス問題は、現状では600兆円という膨大な建玉によって株式市場を支えていると言われるが、将来的にこうした差金決済取引に対してこの状況をSECが容認するとも思えず、また米国大手銀行の決算が極めて良好であったことから、このタイミングで制限が入ることは十分にあり得ると見るが・・・。

米中関係、韓国情勢、そして徐々に広がりを見せるウイグル問題、さらには中国金融の危機的状況を考慮すれば、おいそれとは買えない場面が、継続すると考えていて、日経平均は決算までは現状の株価水準で揉み合うのではないだろうか?

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前場の取引とポジション

9104 商船三井 ¥3.930(△¥115)
買)¥3,820×4000
買)¥3,815×4000
売)¥3,920×2000(+¥200,000
売)¥3,915×2000(+¥190,000
売)¥3,910×4000(+¥380,000

9104 日本郵船 ¥3,910(△¥60)
買)¥3,800×4000
買)¥3,790×2000
買)¥3,785×2000
売)¥3,935×4000(+¥540,000
売)¥3,945×4000(+¥630,000

かなり微妙な寄り付きではあったけれど、半導体が高いというのがあって、陸海空運のうちどれが落ちるか?みたいな選択になったんだろうと思う。そして一応決算前でもあるわけで、業績優先と言うことにならざるを得ないわけで、今日は船株は買われたということ。決算期待が大きいわけで、この局面では押した後だからね。けど、深追いは禁物ということで、買い上がりを売って利食いした。もちろん、もっと上があったけれどね。売り上がりは楽なんだよね。

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4063 信越化学 ¥19,370(△¥375)
空売)¥19,125×500
空売)¥19,100×500
買戻)¥19,120×1000(-¥7,500
買)¥19,000×500(含み益¥185,000
買)¥18,980×500(含み益¥195,000
買)¥18,970×500(含み益¥200,000

買)¥18,950×2000(含み益¥840,000
買)¥18,920×500(含み益¥225,000

3436 SUMCO ¥2,826(△¥139)
買)¥2,720×10000(含み益¥1,060,000

日米首脳会談での成果と言えば、唯一半導体で米国中心のサプライチェーンを作りましょうという合意くらいのものだ。そうなるとすれば、一番問題になってくるのが半導体製造のための電子部材ってことになるわけで、4186東京応化とかもいいかもしれないという気がするけれど、ここはサムソン寄りなのが何とも買い辛さを醸してる。となるとやはり、信越化学しかないわけで・・・。絶縁フィルムでNO.1の味の素も考えたけれどねぇ・・・。

あとはやはりシリコンウエハしかなくて、スポット価格の値上げがどこまで業績寄与するのか、と言うこともある。さらに信越は米国の塩ビ需要が爆発してるんで死角がないんだよな。売り玉をいいところで買い戻せたので、あとは強気で行くしかない。


5706 三井金属 ¥3,710(▲¥20)
買)¥3,750×2000(含み損¥80,000
買)¥3,745×3000(含み損¥105,000
買)¥3,740×4000(含み損¥120,000

買)¥3,730×3000(含み損¥60,000
空売)¥3,790×4000(含み益¥320,000
銅市況が高値安定しているので決算は相当に良いはず。人気がないから動かないけど、今回のサプライズ決算候補だと思ってるんで・・・。ただし売り玉はまだまだ外せない感じ。

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9983 ファストリ ¥89,080(▲¥1,150)
空売)¥90,150×100(含み益¥107,000

空売)¥89,950×500(含み益¥435,000
空売)¥89,900×200(含み益¥164,000
恐らくウイグル綿花の問題は、ファストリにとって致命傷になる可能性が在る。で、これが日経平均の足を引っ張るのはまず間違いないと思ってて・・・。奢れるものは久しからず、ただ春の夜の夢のごとし、という感じかもしれんよ。なのでここはヘッジの意味も含めて売り勝負。


9020 JR東日本 ¥7,492(▲¥78)
買)¥7,536×2000
売)¥7,601×2000(+¥130,000

9021 JR西日本 ¥5,799(▲¥36)
買)¥5,810×2000
売)¥5,850×2000(+¥80,000

9201 JAL ¥2,230(▲¥56)
買)¥2,246×5000
売)¥2,285×5000(+¥195,000

9202 ANA ¥2,423.0(▲¥36.5)
買)¥2,434.5×5000
売)¥2,475.0×5000(+¥202,500

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陸運も空運も、この株価の位置で、新型コロナ云々が騒々しいわけで、流石に買いはないか、という感じ。週末はかなりびびってたけど、大阪が・・・。今週は東京もだろうから、放さないとどうにもならなくなると思った。

とにかくヤバイのは東京五輪の行方で、そんな話になったら急落しちゃうだろうからね。迂闊に手が出せなくなった。


前場の収支:+¥1,870,000


雑感彼是

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今週の日本市場は上値を追う可能性が高いという手練れの個人投資家の意見もこの週末は多かった。しかし、どう考えても今の株式市場はかなり危機的な状況に晒されているとしか思えない。

今の局面は、テクニカルや短期的なファンダメンタルズで判断すべきではないと思うし、センチメントは良好とは言えないと思っている。長らく外部要因を無視する形で、新型コロナ以来の相場は推移してきた。

そしてそうした金融相場を肯定しているのは、米国景気の回復であることは間違いない。しかし、そもそもバイデン政権では法人税増税を検討していて、米国企業の業績がコロナ禍以前に戻ると安易に判断すべきではないと思うし、本来上昇するはずの米国債長期金利も安定していることを考えると、基本的な資金の流れはむしろ、リスクオフの傾向が出始めているのではないか?

恐らく投資家は、リスク投資に対し懸念を抱いていることは間違いなく、個人的にはかなり怖い局面だと感じているのだが・・・。

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