学術会議問題で見落とされていたこと
日本学術会議の会員候補者6名を、菅内閣が任命拒否した件をめぐって、様々な議論が巻き起こっている。政府が任命拒否の理由を説明しないことへの批判、学術会議の在り方の見直しが必要などである。
私は、それらの議論に加わるつもりはない。この事態を「自民党と学者の関係」という広い視野で捉えなければ、より重大な問題を見落としてしまうと考えている。
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この事件の報道を見たときの第一印象は、丸山眞男逮捕の再来というものであった。なにしろ6人の任官拒否対象者の人選が出鱈目で、後付けの説明さえできない状況だからである。
丸山逮捕の際には、丸山が共産党シンパであるという、とんでもない勘違いの結果であった。今回も、これに近い。
誰が選抜したかの責任追及している場合ではない。責任をもって選んだ人がいないのではないか。政府にブレーンがいないのではないかという危機感、これを指摘したい。