新しいレポートによると、アフリカのビットコイン(BTC)取引高で最大を誇るナイジェリアは、世界で最も急速に成長している仮想通貨(暗号資産)市場の1つだ。

仮想通貨ウォレットBlockchain.comによる新しい調査によると、ナイジェリアは2020年4月以降、ウォレットアプリのアクティビティが最大となっている。

ナイジェリアでBTCへの関心向上

8月5日に公開されたレポートによると、ナイジェリアは過去3ヶ月間、Blockchain.comのプラットフォームで最もパフォーマンスの高い国だった。4月以降、ナイジェリアでのウェブウォレットの使用量が60%増加した。

この調査の中で、Blockchain.comは、ナイジェリアがグーグルでのビットコイン検索でもトップの国であるとも指摘している。グーグルトレンドのデータによると、ナイジェリアには過去90日間、ビットコインの関心の面でリードしている。ナイジェリアの次には、南アフリカやガーナといったアフリカの国々が並んでいる。

Top five countries by Bitcoin searches on Google worldwide

出典: Google Trends グーグルでのビットコイン検索の上位5か国

ナイジェリアはここ数か月でBlockchain.comで最もパフォーマンスの高い国だが、7月だけで見ると南米のペルーが最も活発な国となっている。レポ―トによると、ペルー、インド、インドネシアが上位3位になっている。

上位10ヵ国の中には、コートジボワール、日本、フィリピン、ベネズエラ、バングラディッシュ、ブルガリアが入っている。

Top performing countries on Blockchain.com in July over June

出典: Blockchain.com 6月から7月にかけてBlockchain.comでパフォーマンスが高い国

このニュースは、アフリカにおける仮想通貨の利用や取引高が増加しているという最近のデータとも一致するものだ。

7月、ナイジェリアのラゴスを拠点とする仮想通貨取引所イエローカード(Yellow Card)のクリス・モーリスCEOは、アフリカでの仮想通貨の採用が急速に広がっていると語っていた。

「仮想通貨のすべてのシーンにおいて、物事は非常に急速に大陸全体で成長している。特にナイジェリア、南アフリカ、ガーナ、ケニアが顕著だ」

モーリス氏によれば、「大部分は正式な取引所を介して実行されていない」と指摘している。ワッツアップやテレグラム、もしくは非公式な店頭取引(OTC)を通じて実行されているという。そのことを踏まえ、モーリス氏は、アフリカでの実際の仮想通貨取引高は、公式に出てくる数字よりも「5倍から8倍は多いと推定している」と語っている。

さらにナイジェリアでは今年4月にビットコインATMが設置された。このATMを設置したブロックステールBTMのダニエル・アデクンルCEOは、「ナイジェリアでは、仮想通貨関連の法律が不透明ではあるが、仮想通貨トレーダーがアフリカで最も多い国だ」と語っていた。

翻訳・編集 コインテレグラフジャパン