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働けなくなった場合の無収入・収入減への備え「就業不能保険」と「所得補償保険」の違い

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働けなくなった場合の無収入・収入減への備え「就業不能保険」と「所得補償保険」の違い

働けなくなった場合の収入減への備え

就業不能保険と所得補償保険の違い

2020年世界中で猛威を振るった新型コロナウイルス(COVID-19)は、日本では鳥インフルエンザなどと同様に指定感染症に指定されました。

指定感染症では、強制隔離や強制入院措置が可能となるため、感染者や濃厚接触者などが入院や自宅待機、ひいては事業所・会社が閉鎖・休業する事態となり、多くの人が収入に関する問題に直面することとなりました。

働けなくなった場合の収入減への備えとして、健康保険の傷病手当金や雇用保険の休業補償などの公的保険が挙げられますが、私的保険においても

・ 就業不能保険

・ 所得補償保険

という収入の減少に備えた、似た名前の保険商品が存在しています。

今回はこの2つの私的保険について解説していきたいと思います。

どちらも死亡・高度障害や傷病により就業不能になった場合に保険金の支払いを受けられますが、大きな違いは保険金の設定と支払期間にあります。

就業不能保険は生命保険

就業不能保険は主に生命保険会社が販売しています。

保険金の額は自由に設定でき、支払を受ける回数も無制限であるなどの長期間の保証を受けられ、介護や後遺障害などの長期療養の際の金銭的負担を軽減することに主眼が置かれています。

所得補償保険は損害保険

所得補償保険は損害保険会社が販売しています。

保険金の額を自由に決めることはできず、平均月間所得額以下での契約であり、支払いを受ける期間も1年程度が上限となっています。

主に会社経営者や個人事業主などで公的保険の対象外であったり、会社員などであっても補償額が不足する場合の対策として利用できるようになっています。

新型コロナウイルス感染症に対する保証

今回生じた新型コロナウイルス感染症への対応については、保険に加入している人が感染し入院した場合などであれば問題なく保証の対象ですが、自粛や隔離のための自宅待機では多くの場合で保証の対象外となっています。

現状では、営業自粛などでの収入減少に備えることは難しく、持続化給付金などの公的扶助に頼らざるを得ない状態です。

今回のような長期・広範囲の経済活動の停滞は発生が予想しにくいリスクでもありましたが、大きな被害が発生したことで、今後設計される保険商品では保証範囲に組み込まれる可能性もあります。

保証範囲を確認

保証範囲をしっかりと確認

就業不能保険と所得補償保険は、どちらも一定の身体状態となった場合に保険金の支払いを受けられますが、傷病による就業不能とに備える場合と死亡・高度障害に備える場合とで効果を発揮するシチュエーションが大きく違います

保険はどのようなケースにも万能に備えられるわけではないので、利用の際には保証範囲が自身のニーズに則しているかを重点的に確認していくことが大切です。(執筆者:菊原 浩司)

《菊原 浩司》
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菊原 浩司

菊原 浩司

製造業の品質・コスト・納期管理業務を経験し、Plan(計画)→ Do(実行)→ Check(評価)→ Act(改善)のPDCAサイクルを重視したコンサルタント業務を行っています。特に人生で最も高額な買い物である不動産と各種保険は人生の資金計画に大きな影響を与えます。資金計画やリスク管理の乱れは最終的に老後貧困・老後破たんとして表れます。独立系ファイナンシャルプランナーとして顧客利益を最優先し、資金計画改善のお手伝いをしていきます。 ≪保有資格≫2級ファイナンシャルプランニング技能士、管理業務主任者、第一種証券外務員、ビジネス法務リーダー、ビジネス会計検定2級  寄稿者にメッセージを送る

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