中国の裁判所でビットコイン(BTC)が「財産」として合法性を認められた。仮想通貨投資会社プリミティブ・ベンチャーズの創業メンバーであるドビー・ワン氏が18日にツイートした。仮想通貨取引所の運営が禁止されている中国だが、ビットコインのさらなる普及のきっかけとなるかもしれない。

ワン氏が中国地元紙の報道を引用する形で伝えたところによると、杭州インターネット裁判所が正式にビットコインを「仮想財産(Virtual Property)」と明記した。ビットコインにそのようなステータスを付ける中国の裁判所は2つ目だという。裁判では、破産した取引所とユーザーが争っている。

ワン氏は、「ビットコインは中国では合法であったことを示す大きなマイルストーンになる」と述べた。

中国では2017年以降、取引所の運営が禁止となっている。18日にビットコインが1万ドルを回復した背景には、米議会でのリブラに関する公聴会を好感したという見方が出ていたが、中国での今回の裁判も後押しした可能性がある。

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また中国地元英字紙のグローバル・タイムズ紙によると、中国人民銀行は杭州裁判所の判断にはっきりと反対しなかった。「ビットコインは確かに仮想財産だが、法定通貨ではない」と中国人民銀行の幹部はグローバル・タイムズに話したそうだ。

中国のビットコインに対する姿勢は、フェイスブックのリブラに対する姿勢と大きく異なる。既報の通り、中国人民銀行前総裁の周小川氏は「リブラに対して予防措置をとるべき」と警戒した。

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翻訳・編集 コインテレグラフ日本版