スイスのスタートアップ、SEBAクリプトAGの最高経営責任者(CEO)が、ドイツなどの「大手アセットマネジャー」5社が、自社の仮想通貨銀行に関心を示しているとインタビューで語った。スイスの金融メディアCashが12日に報じた。

今回のインタビューでビューラー氏は、SEBAクリプトAGが来年前半に、スイスの金融規制機関であるFINMAから銀行業と証券業のライセンスを取得する予定だと語った。ライセンスを取得すれば、他の銀行や適格投資家向けに仮想通貨の取引・投資ビジネスを行うことが可能となる。

同社は9月に、仮想通貨関連サービスを提供する銀行の設立資金として1億300万ドル(117億円)を調達した。当時グイド・ビューラーCEOは、この銀行が仮想通貨資産と従来の金融界との橋渡し役になることを想定していると語っていた。

SEBAクリプトは欧州の主要な金融ハブに事業を拡大していく計画で、まずは来年チューリッヒから着手するという。

ビューラー氏によれば、SEBAクリプトはイニシャル・コイン・オファリング(ICO)で最大2億フランの成長資金を調達する予定。同氏は、暗号資産のデジタル保管業務、カストディアン(保管)としての機能も提供したいと語っている。

「原則として、株や債権への投資と同様、暗号資産にもカストディアンの機能を付与しなくてはならない」