次世代の資産クラス本命を巡って大麻が仮想通貨のライバルになるかもしれない。

米国ウォール街で今話題になっているのは大麻だ。高いリターン、グローバルなコミュニティ、規制に左右されるところなど、仮想通貨と大麻は酷似しているという

まずは価格の上昇率。来月にカナダで嗜好用の大麻が合法化されるのを前に、カナダの大麻3大銘柄であるキャノピー・グロース、オーロラ・カンナビス、アフィリアの価格が急騰。2014年以来、3大銘柄は平均で1000%以上上昇し、オーロラに至っては2万1800%のプラスになっている。一方、ビットコインは、過去5年間で7000%の上昇した。

元ゴールドマンサックスで仮想通貨投資会社ギャラクシー・デジタルCEOのマイク・ノボグラッツ氏は、21日にCNBCのインタビューに答えて「大麻関連株価は去年12月のイーサリアムとビットコインを見ているようだ」と発言した。

また、規制に影響を受ける点も似ている。カナダでは来月に大麻が合法化されることによって、大麻産業の拡大が期待される一方、仮想通貨業界の方も米国証券取引委員会(SEC)がビットコインETFを認可するかどうかで一喜一憂する状況が続いている。

そして、仮想通貨と同じように、大麻は世界を巻き込んでいる。両者はもはや単なる産業の領域を超えて、世界的なサブカルチャーになっており、熱狂的なファンを抱えている。それぞれに専属のアナリストやジャーナリストがついており、消費者や投資家の忠誠心も高い。これらが、伝統的な資産クラスのパフォーマンスを上回る原動力になったのだろう。

ザ・モトレー・フールによると過去5年間は仮想通貨のパフォーマンスが大麻を上回っていた。しかし、今後はわからない。前述の通り、カナダで来月に大麻が合法化されることから大麻業界は乗りに乗っていて、他の国もこの流れに追従するかもしれない。一方、今年の仮想通貨相場は低迷している。

「仮想通貨はもう過去のもの…」。そんなことを言われないためにも、仮想通貨に対する規制整備は重要なテーマになるかもしれない。