CoinPostで今最も読まれています

金融庁支援の実証実験:金融機関KYC共同化をブロックチェーンを用いて行う事は技術的に十分可能

画像はShutterstockのライセンス許諾により使用

金融庁Fintech実証実験ハブ初の支援案件
7月17日、金融庁はFinTech実証実験ハブにて初の支援案件となった第一号案件の実験結果を公表しました。当実験は平成29年11月から平成30年3月に渡って行われ、「ブロックチェーン技術を用いて、顧客の本人確認手続きを金融機関共同で実施するシステムの構築を検討する為」の実験との事。

実証実験内容

以下、実施概要について金融庁の掲載内容から引用致します。

実験内容

ブロックチェーンの技術を用いて、KYC(顧客の本人確認手続き)を金融機関共同で実施する為のシステム構築の検討。 (今回参加の金融機関のいずれかでKYC(本人確認)済みの顧客が、他の参加金融期間との間で新規取引をする際には再度KYC(本人確認)を行わない仕組みを検討する)。

実験期間

平成29年11月から平成30年3月まで

参加金融機関等

株式会社みずほフィナンシャルグループ

株式会社三井住友フィナンシャルグループ

株式会社三菱UFJフィナンシャル・グループ

デロイト トーマツ グループ

SMBC日興証券株式会社

大和証券株式会社

株式会社千葉銀行

野村證券株式会社

株式会社福岡銀行

みずほ証券株式会社

三菱UFJモルガン・スタンレー証券株式会社

結果概要

結論から紹介しますと、今回の実証実験におけるブロックチェーン技術を活用した本人確認方法は、今回の実験において「要件として定義したレベルの本人確認」に対して技術的には十分に運用可能であることが確認されたとの事。

ただ、課題としては実証実験において用いられたコンソーシアムのあり方(担い手や組織等)、コンソーシアムの職員の必要なスキル水準といった事が挙げられております。

今後は、平成30年6月に全国銀行協会に設置された「AML/CFT態勢高度化研究会」において、今回の実証実験結果も参考にしながら、KYC等の共同化に関して幅広く研究が行われる予定との事です。

今後の行方についての考察

以前、CoinPostでも紹介させていただいた証券コンソーシアムなどをはじめ既にKYCの統一、共同化に関して様々な取り組みが国内で行われております。

証券コンソーシアムの取り組みでは、証券会社のKYCの統一、共同化でしたが、今回の実証実験は証券会社のみならずメガバンクや地銀の参画も見られ、証券だけ、銀行だけという枠組みだけではなく、金融機関全体のKYCの統一、共同化に関する実証実験でした。

ブロックチェーンを用いたKYC、本人確認の統一、共同化の流れはより一層加速し、金融機関で新たに口座を作る際に都度行なっていたKYC(本人確認)や、引っ越しするたびにそれぞれの金融機関に届けていた住所変更などが「どこかの金融機関で一度行っていればそれだけでOK」といった顧客にとって利便性が高い手続きに変わっていく事でしょう。

CoinPostの関連記事

SBI Ripple Asia主導証券コンソーシアムの可能性と証券口座におけるKYCの未来
先日、証券コンソーシアムの設立が発表されました。証券コンソーシアムのメンバーであるSBIとNECが行った実証実験の内容から、このコンソーシアム設立によってもたらされる新しい証券口座のルールが見えてきました。
CoinPost App DL
注目・速報 相場分析 動画解説 新着一覧
03/29 金曜日
07:20
アバランチ財団「Codebase」、最初の支援プロジェクト15社を選出
アバランチではすでに「Colony Lab」という分散型アクセラレーターが活動しているが、今回Codebaseと連携し支援対象への資金提供を拡大し、1プロジェクトにつき、100万ドルを超える金額を提供する可能性がある。
06:45
Bitwiseとフィデリティ、イーサリアム現物ETFの上場申請行う
イーサリアムETFが現在の多くの申請の最終期限となる5月に承認される見込みは、SECがイーサリアム財団を調査しているとの報道などを受け大幅に後退している。1月には70%あったが、現在は20%程度まで低下してきた模様だ。
05:50
Bybit、ソラナミームコイン「POPCAT」の永久先物提供
ソラナの仮想通貨ミームコインへの需要は未だ高い。代表的な犬系ミームコイン「WIF」は29日過去最高値を更新し、前日比で20%上昇している。
03/28 木曜日
17:35
分散型AIの3大プロジェクトが団結、新トークン「ASI」に統合へ
SingularityNET、Fetch.ai、Ocean Protocolが人工超知能連合を結成し、各プロジェクトの暗号資産(仮想通貨)を新トークンASIに統合する計画を発表。単一の分散型AIネットワークとしてリニューアルを目指す。AGIの父と呼ばれるベン・ゲーツェル博士が主導する。
15:58
ビットコインのレイヤー2「BEVM」ローンチ
BEVMがメインネットをローンチ。暗号資産(仮想通貨)ビットコインをガス通貨として利用するEVM互換のレイヤー2ネットワーク。シリーズAで数十億円を調達し、分散型ビットコインクロスチェーンカストディサービスを実現。
15:00
NEARプロトコル、マルチチェーン再ステーキング「LiNEAR」始動へ 
NEARプロトコルがChain Signaturesを導入、暗号資産(仮想通貨)の相互運用性を強化。ビットコインやイーサリアムなど複数のブロックチェーンをサポートする。オムニチェーン再ステーキングLiNEARが始動。
14:15
「イーサリアムが有価証券でもETF化は可能」ブラックロックCEO
仮想通貨イーサリアムに関しては、米国においてその法的ステータスが定かではない。CFTCは商品(コモディティ)と見做している一方、SECはETHに関係するスイスのイーサリアム財団を調査していることが先週報じられた。
10:45
Parallel Studios、VanEckやソラナベンチャーズから53億円調達
パラレルはイーサリアムメインネットおよびBaseチェーン上で稼働するものだが、先日発表された、コロニーのローンチ先がソラナのブロックチェーンであることや、今回ソラナベンチャーズが出資したことから、今後クロスチェーンでの展開が考えられる。
10:15
イーサリアム「BLOB」にデジタルアートを記録する方法 Ethscriptionsが導入
イーサリアムのチェーン上にデジタルアートなどを記録するEthscriptionsは「BlobScriptions」を発表。ブロブにデータを記録する方法となる。
08:10
21Shares、欧州でTONの上場取引型金融商品を提供
今月初めテレグラムは仮想通貨TONを正式に統合し広告収入をチャンネル所有者と共有し、TONブロックチェーン上でToncoinを使って報酬を支払うようになった。この動きが投資家からの需要を押し上げたようだ。
07:30
ブラックロック「BUILD」、一週間で240億円超の資金流入を記録
ブロックチェーン上でトークン化された現実世界資産(RWA)の運用を提供するOndo Financeからの10億円以上新たな資金もありファンドの規模は拡大中。
06:50
スクエニやソラナ財団、Elixir Gamesに21億円出資
Elixir Gamesは、ゲームローンチャー「Elixir Games Launcher」で、さまざまなWeb3ゲームを遊べるPCアプリを提供。また、Web3ゲームがNFTなどのゲーム内資産のセールを代行するローンチパッドで、ミントなどの機能を提供する予定だ。
05:50
SECに有利か、裁判官がコインベースの棄却申し立て認めず
その一方、裁判官は、コインベースが顧客が仮想通貨ウォレットアプリを利用できるようにしたときに、無登録ブローカーとして運営していたというSECの主張を取り下げることを決定した。
03/27 水曜日
17:25
Slash Payment、独自トークンのエアドロップ対象条件を発表
暗号資産(仮想通貨)決済サービスSlash PaaymentのエコシステムトークンSVLについて、エアドロップの参加条件が明かされた。分散型決済エコシステムの利益が、ステーキング参加者に還元。スナップショットまでに割り当てを増やすことも可能だ。
17:00
ビットコインなど仮想通貨投資の始め方|初心者が注意すべきリスクとおすすめ戦略
ビットコインなど暗号資産(仮想通貨)投資の初心者向けスタートガイドを解説。基本戦略や知識、特に注意すべきリスクやセキュリティ対策を紹介し、「何歳から始められる?」のか、取引所ごとの年齢制限一覧も提供。

通貨データ

グローバル情報
一覧
プロジェクト
アナウンス
上場/ペア
イベント情報
一覧
2024/03/28 15:00 ~ 18:00
東京 東京日本橋タワーB2階
2024/04/06 ~ 2024/04/09
香港 香港コンベンション・アンド・エキシビション・センター3FG
2024/04/09 14:00 ~ 16:00
その他 オンライン
2024/04/13 ~ 2024/04/14
東京 東京都港区
重要指標
一覧
新着指標
一覧