米国の仮想通貨取引所であるコインベースが、米国証券取引委員会(SEC)が証券ディーラーの買収を承認したというのは「正しくない」と発言していることが明らかになった。ブルームバーグが18日に報じた。買収承認のニュースは仮想通貨市場にとって好材料と見られていただけに、今になって否定することは関係者に冷や水を浴びせることになるかもしれない。

 ブルームバーグが16日に報道したところによると、SECや金融取引業規制機構(FINRA)が証券ディーラーのキーストーン・キャピタル、ヴェノヴェテ・マーケットプレース、デジタル・ウェルスの3社をコインベースが買収することを承認。これらの買収によってコインベースは、証券とみなされるトークンの提供やブローカーディーラー、代替取引システム、投資顧問といった業務を行えるようになるとされていた。その際、コインベースの広報は、今後は新たに買収した3社とコインベースの技術を統合させていくと話していたという。

 しかし18日のブルームバーグによると、コインベースの広報担当者がブルームバーグに対して、承認を得たことはないというEメールを送ったという。

 「SECとFINRAがコインベース によるキーストンの買収を承認したというのは正しくない。なぜならSECは承認プロセスに関与していないからだ」

 またブルームバーグによると、SECの広報もコインベース に対してはっきりとした買収の承認許可は出していないと話した。一方、FINRAからはコメントを得られなかったという。

 コインベースの証券ディーラー買収承認によって証券とみなされるトークンの取り扱い可能になるため、市場には歓迎ムードが流れていた