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前週日経平均予想 ¥22,500 6月22日 日経平均引値 ¥22,516

当初¥23,200を予想したけれど、当日夜までにあれこれ見ていくうちに上昇は難しいと判断し、¥22,500に訂正したわけだが、それがほとんどドンピシャだった(初めてかも)。特段株式市場の地合いは悪化しているわけではないにしても、米国発の貿易摩擦は沈静化の兆しは見えず、欧州はいよいよ22日から報復関税を発動し、米国は(表面上は)なかなか折れない中国に対しては2000億ドル規模の追加関税を示唆し、トランプ大統領は「米国の全輸入車に対し20%の関税」をツイートして火に油を注いでいる。
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こうした流れの中で株式市場はなかなか上値を追うことができず、日米欧ともに調整局面となったわけだが・・・。 
(米国ダウ日足チャート)
6-22ダウ
どうしても上値を追い切れず、75日線の傾きを変えられないでいる米国ダウは、週末かろうじて75日線を越えて引けた格好。徐々にトランプ大統領の貿易関税に対する影響が表れ始めて、結局この問題は米国市場の戻りを打ち消すことになってしまったが、少なくとも75日線を破った木曜に対して、孕み線となる反発で格好をつけた形になった。

オペック総会で原油増産に関して「トランプが煩いから適当にやろう」という程度の合意となったが、内容は価格を落としたくない産油国が素直に応じるはずもなく、それを見越してWTI原油は$69.25と急伸したことも、ダウを押し上げる要因になったと思われる。また、米中交渉が水面下で再開されたことを好感して売られていた中国関連株が値を戻したことも、反発に寄与している。チャートはここから反発するようならば、次の株価目標は$25,750ということになるが、現状では上値を追う材料は見当たらない。

(米国ナスダック日足チャート)
6-22ナス
こうした地合いのなかで米国株を支えたのはハイテク銘柄で、ナスダックは市場最高値を更新し続けたわけだが、木曜、金曜と天井圏で2本の陰線となりさらには昨夜は大きく出来高を伴った。これで一旦は天井打ちは確定的で、来週はおおいに緩むことが予想される。昨夜のダウが原油高に支えられたことを考慮して考えると、来週の米国市場は三指数ともに軟調(下落)となることが容易に想像できる。

(日経平均日足チャート)
6-22日経
円安による業績の上方修正期待もあって比較的堅調な日経平均は、25日線下から戻りを試そうとしたが、米国ダウに引きずられる形で頭を押さえられた。日経平均の現在の位置はドル円¥110に支えられたもので、恐らく来週は米国ダウとドル円次第の方向感のない相場に突入しそう。上値を追う明確な材料はなく、ここにきて自動車関税がクローズアップされてきたこと、中国経済の軟調が徐々に注目されてきたことが上値を抑え込むだろうし、米国市場が調整すれば連動する可能性が極めて高くなった。75日線は上昇を示唆しているものの、薄商いの中、日本勢、米系証券が週末売りポジションを徐々に拡大していること、そして先物買いの欧州系が叩きやすいポジションであることから、押し下げられる可能性が高いと判断する。


結局米国の貿易政策は、現時点では世界経済に対する影響は軽微であっても、徐々に粗さがしが始まるだろう。そうなれば「中国経済不調→欧州経済への影響」という図式が拡大する可能性が強い。また、米国の中国に対する投資制限がトリガーになって、米国上昇の中国企業が徐々に売られる可能性も大いにある。なので、米中貿易摩擦は織り込まれてきつつあるものの、様々に拡大発展してくるようならば、どこかの段階で悪材料視されるかもしれない。その場合、早急な決着は望めなくなって株式市場は下値を探る動きに転換せざるをえなくなる。

この段階で米国市場では金融株が大いに軟調だ。日本市場で週末に僅かに反発したメガバンクは、年初来一貫して売られてきたもので、現時点では反転相場になる可能性は薄い。これは何かに理由があってのことだろうが、いまだに調べがつかない。好景気であっても金融株が買われないというのは、大いなる矛盾でもある。まして利上げを鮮明にしている米国での軟調は、非常に不気味で来週も一貫してメガバンク株の動きに注目するつもり。
したがって来週の日経平均は、理由はどうあれ米国と為替に引きづられて軟調に推移するということで・・・
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日経平均株価6月29日引け値:¥22,300
ドル円:109.50

を予想する。ちなみに下値は22,000割れがあるかもしれないと思うけど、29日が上昇の特異日なので。
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