2024.04.20

「本音を隠さない人」はやっぱり損していた…断言できる“3つの理由”

二番目の人格をつくろう

自分の本音をどれだけ周りに伝えているでしょうか? ありのままの自分をさらけ出している人を見ると、すがすがしく思うかもしれません。ただ、本音を出しすぎるのは得策とは言えません。

古代の伝統的なモデルから最新の心理学研究の結果、ストア派をはじめとする哲学や、バリュー投資家の思考まで、膨大な研究結果をひもときながら、「よい人生」を送るための52の思考法をまとめた『Think clearly』(サンマーク出版)より一部抜粋してお届けします。

本音は「どの程度」オープンにすべきか?

あなたは「オープンな人」が好きだろうか? 嫌いだという人はあまりいないだろう。

オープンな人はわかりやすい。これから何をしようとしているか、何を考えたり感じたりしているか、いまどんなことをしていて、腹の内では何を企んでいるかまで、すべて手にとるように読めてしまう。

ありのままの自分を隠そうとしないオープンな人は、隠しごとができない。だからオープンな人とは、親密で心地よく効率のいい付き合い方ができる。

photo by iStock
 

自分の本音をオープンにすることが、世間でこれほど持てはやされるのも無理はない。コーチングセミナーでは「オープンな人付き合い」が必ずといっていいほどテーマになる。

リーダーシップについて書かれた本にはいつも、本音での指導をすすめる章がある。成功の秘訣を扱うブログでも、できるだけ本来のあなたのままで正直であれ、というアドバイスはつきものだ。ピカソの贋作に投資をしても意味がないのと同様に、見せかけだけの人間に時間やお金を投資しても無駄になるだけだともいわれている。

だが、自分の本音を「どの程度まで」オープンにすべきなのだろう? ひとつ例をとって考えてみよう。

あなたは、桁けたはずれにあけっぴろげな性格のリサと、昼食をとる約束をしている。

だが、約束の時間になっても彼女は現れない。二〇分も遅刻してリサはようやくやってくるが、髪は猫にひっかきまわされたのかというほどぼさぼさだ。

SPONSORED