2024.04.20
# 教養

じつは「紅麹」よりも圧倒的にヤバい…大事故が起きていないのが不思議な「最近、増えている身近な食べ物」

小林製薬の紅麹サプリメント事件。原因が本当に紅麹なのかがわからない中で、マスコミ報道が過熱、紅麹という言葉だけが広まり、まったく関係のない麹味噌などの不買まで起きてしまった。

実際の犯人が判明するにはまだ時間はかかりそうだが、これを機会に、発酵=健康という単純な風潮も見直されると良いかと思う。「発酵生活」と呼び合い、非常にラフに自宅で発酵食品を作るし人が増えているからだ。自宅で作る発酵食品は、今まで大事故が起きていないのが不思議なくらい、管理が雑だ。

紅麹に罪はない

小林製薬の紅麹サプリメントが腎臓病を悪化させたという話が、なかなか収束しない。紅麹自体に問題はなく、小林製薬社製の紅麹原料を入手している企業173社に対して、厚生労働省が聞き取り調査を行い、過去に健康被害が起きた例は皆無であることが判明した。

Photo by gettyimages

紅麹は昔から味噌や醤油、酒などに広く使われてきた。健康被害があるのであれば、とっくに出ているはずで、問題は紅麹ではなく該当するサプリメントの何らかの成分か、あるいは被害そのものがなかった可能性がある。小林製薬によれば、サプリメントにより死亡したとされる5人のうち3人にはガンなどの既往症があったという。

単なる風評被害であれば、真偽の検証もせずに情報を流したマスコミや厚労省の責任は非常に重大になる。

 

もしかしたらサプリメントの製造過程で何らかの雑菌が混入、今回の事件を起こしたとも考えられる。そうだとしたら、製薬会社の厳密な衛生管理体制下でさえ、そうした事故が起きるということだ。発酵食品ブームで、自家製のみそやヨーグルトにハマる人が増えている個人が行う発酵食品の自作は危険を伴う自覚が必要だろう。

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